進む高速の「ETC専用化」私たちにメリットは? 首都高のみならず東名高速や東海北陸道でも専用化へ

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今、中東で戦火を交えているイスラエルも、数年前に訪れた時すでにゲートレスのシステムが採用されていた。

また、鉄道の改札口についても、今後は「Suica」「Pasmo」「ICOCA」といった交通カードではなく、タッチが不要なウォークスルー方式が導入されていくだろうし、関西ではJR西日本の大阪駅や新大阪駅、大阪メトロのほとんどの駅で、すでに顔認証によるストップレスのサービスが始まっている。

大阪エリアですでに導入されている顔認証タイプの改札機(JR西日本プレスリリースより)

さらに、料金収受という点で言えば、現在、路線バスで交通カードとマイナンバーを紐づけることにより、交通カードのタッチだけで利用者の属性によって異なった運賃を差し引くシステムの実証実験が、京都市営バスやみなと観光バス(神戸市)などで行われつつあり、さらに進化しそうな流れにある。

高度化する一方で望むこと

ETCといえば、ちょうど1年前の2025年4月、NEXCO中日本の広範囲の出入り口で丸1日半、ETCが作動せず大きな混乱を起こしたことを思い起こす。

この事案については、発生の2週間後に、NEXCO3社が立ち上げた「広域的なETCシステム障害発生時の危機管理検討委員会」により原因と対策をまとめた報告書が出されており、同様の事案が発生しても速やかに対処する指針ができているようだが、システムの進化とそれが不具合を起こした時の対応は、その進化が高度化するほど難しくなることを示唆するような出来事だった。

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どの業界でも人手不足は深刻で、ETC専用化もゲート無人化による省力化の側面もあり今後も進んでいくであろうが、業界の都合だけでなく利用者第一かつ情報弱者や経済的な弱者が取り残されないような配慮がなされているかどうか、私たちもチェックしていくことが求められそうだ。

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佐滝 剛弘 城西国際大学教授

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さたき よしひろ / Yoshihiro Sataki

1960年愛知県生まれ。東京大学教養学部教養学科(人文地理)卒業。NHK勤務を経て、高崎経済大学特任教授、京都光華女子大学教授を歴任し、現職。『旅する前の「世界遺産」』(文春新書)、『郵便局を訪ねて1万局』(光文社新書)、『日本のシルクロード――富岡製糸場と絹産業遺産群』(中公新書ラクレ)など。2019年7月に『観光公害』(祥伝社新書)を上梓。

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