では、現地の子どもたちが通うマレーシアの公立校ではどうなのでしょうか。
結論からいえば、マレーシアの公立校にも、私たちがイメージする「入学式」は制度として義務づけられていません。
マレーシア教育省(MOE)が発行する、学校運営の指針とも言える「SPI(教育専門通達)」を筆者が確認した範囲では、入学式の実施を義務づける記載は見当たりませんでした。
そんな調子ですから、マレーシア人の友人に「入学式って……」と話を振ろうものなら「それ、何?」ときょとんとした顔をされます。
「オリエンテーションやアセンブリ(全校集会)と何が違うの?」
写真を見せて、どんなことをやるのか説明してやっと「入学式とはなんたるか」を理解してもらえる。そのとき初めて「儀式を通して節目を実感する文化」は日本ならではのものなのだ、と気づくことができました。
日本ならではの「儀式を通して節目を実感する文化」
また、欧米出身のインター校教師で日本での教員経験がある方にも話を聞きましたが、入学式を含めた儀式的な行事のみならず、多くの日本人が当たり前のようにできる「ラジオ体操」にも、当初はカルチャーショックを受けたそうです。
「文化交流というと『何か特別なことをしないといけない』と感じがちですが、自分たちにとっての当たり前が、他国の人にとっては当たり前でないと知れるだけでも、子どもたちの視野を広げるのに役立ってくれるんです」
それが海外で学ぶことの良さでもありますよね、と教えてくれました。


















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