X Moneyは単なる「金利6%のおいしい預金口座」ではない! マスク氏が27年越しに狙う「X内経済圏」戦慄の正体

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集客の手法も今回と重なる。S&P500連動のインデックス投資信託を手数料ゼロで提供し、「客寄せ商品」と位置づけた。高利回りで人を集め、そのうえで銀行や保険サービスを売る手法だ。

2000年、X.comはピーター・ティール氏が率いるConfinity(のちのPayPal)と合併。マスク氏はCEO(最高経営責任者)に就いたが、在任4カ月で取締役会に交代させられた。会社はPayPalに名前を変え、「金融の中枢」構想は棚上げされた。

感傷的な価値がある
2017年のマスク氏の投稿には「great sentimental value」の文字があった(画像:イーロン・マスク氏のXより)

しかし、マスク氏はこの構想を手放さなかった。17年にPayPalからX.comのドメインを買い戻し、「感傷的な価値がある」と投稿した。22年にTwitterを440億ドルで買収し、翌23年には社名を「X」に変える。

マスク氏はCNBCのインタビューでこう言っている。「23年前のX.comのビジョンを最終的に完結させ、それが結実するのを目の当たりにするのは、ある種の詩的な趣がある」。

この25年前に描かれた設計図に、再び日の目を当てる取り組みがX Moneyだ。

X Moneyで何ができるのか

ベータ版の全体像を整理しておこう。

X Moneyは、Xアプリの中に銀行口座のような機能を丸ごと組み込むサービスだ。現時点ではアメリカの一部ユーザーに提供されており、マスク氏は「来月、早期パブリックアクセスを開始する」と予告した。当面はアメリカ限定である。

ウォレットに入金すれば、友人への送金も、銀行口座への出金も、アプリ内で完結する。デジタル版のVisaデビットカードが即時発行され、Apple Walletに追加してそのまま買い物に使える。

コンビニでの現金入金やATM引き出しにも対応。預金の保管先はCross River Bankで、FDIC(連邦預金保険公社)の保険対象だ。最大25万ドルまで保護される。

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