大きな矛盾に翻弄されている世代(写真:8x10/PIXTA)
「若い世代は残業しない。上昇志向もないし、上司や先輩への忖度もない。マイペースで何を考えているかわからない」
ところどころで、あるいはいたるところで、今の20代――いわゆるZ世代――に向けてささやかれるこのフレーズ。
かつてのように仕事だけが人生の中心ではないという価値観は理解しているものの、繁忙期に新入社員に残業をしぶられて、言葉を失った経験のある“先輩社員”は少なくないはずだ。
だが、それは本当に「若者が変わった」だけの話なのだろうか。若い世代は怠けているのではなく、むしろ矛盾した要求の中で立ちすくんでいるのかもしれない。
信州大学特任教授として若い世代に教鞭を執る山口真由氏に、韓国でベストセラーになった『投資家の母が20歳になった娘にどうしても伝えたいお金の話』を読んでもらった。この本の著者と同じく40代を迎え、仕事と子育ての両立に奮闘する山口氏に、今の若い世代に伝えたいメッセージを聞いた。
第2回の本記事は、現在の働き方と働く環境について、ユニークな視点から考えていく。
「ありのままで」対「特別な者になれ」
以前、古屋さん(リクルートワークス研究所主任研究員の古屋星斗氏)のご著書を読んでおもしろく感じたことがあります。現代の若者たちは、「ありのままでいい」と「何者かになれ」という矛盾する要求を突きつけられているというのです。
「あなたのままで素晴らしい」と言われる一方で、起業をしているような「すでにひとかどの人間」の存在がSNSから目に入ってきて、「特別な何者かであれ」というプレッシャーを感じてしまう。大変ですよね。
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