20人が5時間半も閉じ込められた!東京スカイツリーで発生した東芝製エレベーターの事故は、なぜ起きたのか?

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

ところが、スカイツリーは5階から上は340~350メートルの展望デッキまで何もない。そこで緊急停止したら、点検する人が使うようなはしごなどを使って避難することしかできない。一般の人には危険だ。

そうした問題を東芝エレベータがよく考えていて、乗り物の側面に緊急避難の脱出経路を作り、いざというときは隣の動いているエレベーターを横付けして、そこへ避難させ、そのエレベーターで安全に降ろす方法を開発段階で検討し、実装していた。

ーーなるほど、むしろ安全設計が機能したと言えるわけですね。とはいえ、実際に実行するのに5〜6時間要したのはなぜでしょうか。

今回は悪い条件が重なった。隣に避難させるアイデアはよかったが、原因は不明だが2基が同じタイミングで止まってしまった。本来なら4基が別々に動いていて、駆動装置を含めたシステムも基本的に独立しているはずだ。

止まったうち1基は、展望デッキ付近で人も乗っていなかったが、それを止まったもう1基の横に動かして、閉じ込められている人を避難させようとしても、動かすには安全確認が必要になる。

列車でも緊急停止して安全確認ができるまで止める。原因がわからないと長時間の停止になることがある。電源系の故障などだと特に長い。エレベーターも緊急停止した場合、列車と同じように安全点検が必要だ。

今回、こういう事態もありうるとわかったので、それでもなおどうするか、という点をさらに考えなければいけない。

インタビューの全文【20人が5時間半】東京スカイツリー・東芝製エレベーターで閉じ込め事故、「安全のために止まりすぎる」矛盾はこちらをご覧ください。
倉沢 美左 東洋経済 記者

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

くらさわ みさ / Misa Kurasawa

米ニューヨーク大学ジャーナリズム学部/経済学部卒。東洋経済新報社ニューヨーク支局を経て、日本経済新聞社米州総局(ニューヨーク)の記者としてハイテク企業を中心に取材。帰国後、2006年に東洋経済新報社入社。メディア、食品、電力企業などを担当後、週刊東洋経済編集部→東洋経済オンライン編集部で副編集長、編集委員。25年4月から報道部で電機やAI業界を担当。夢は古着屋。気がつくと食事のことを考えている。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事