「移民とジェンダー」がアメリカ民主党を自壊させた納得理由 かつての「庶民の党」が「労働者や中間層」から完全に見放された「失敗の本質」

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アメリカ国旗と投票
「庶民の党」と言われたアメリカ民主党が支持層を失った背景とは(写真:lightsource/PIXTA)
かつては労働者の守護神であったはずのアメリカ民主党。同党はなぜ、人種を問わず労働者や中間層から見捨てられるに至ったのか。その背景には党の構造的な変質がある。このたび刊行された『アメリカ民主党 失敗の本質: 「中間層・労働者」は、なぜ「トランプ支持」に突き動かされたのか』著者の一人で、長年、民主党を支えてきた左派の代表的な言論人でもあるジョン・B・ジュディスが日本版に寄せた序文を転載する。

「激戦州」でみる勢力交代

私たちは2024年大統領選前に上梓したこの本で、かつて「庶民の党」と言われ、常に過半数の支持を得ていた民主党が、ここ数十年の間にどうして共和党に地歩を譲ることになったのか、説明を試みた。

アメリカ民主党 失敗の本質: 「中間層・労働者」は、なぜ「トランプ支持」に突き動かされたのか
『アメリカ民主党 失敗の本質: 「中間層・労働者」は、なぜ「トランプ支持」に突き動かされたのか』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

日本の読者のために同選挙後の状況と今後の見通しについて付け加えたい。

現在では、二大政党の勢力が国政選挙でほぼ拮抗している結果、政権交代が起きやすくなっている。

2024年の選挙結果は私たちのこうした理論を裏付ける結果となり、2020年11月に大統領選挙と連邦議会選挙で勝利を収めた民主党は、ドナルド・トランプと共和党に対して両方ともに敗れてしまった。

アメリカの大統領選挙は全国での総獲得票数ではなく、州ごとに決まる。

過去3回の大統領選挙結果を地図で見ると、二大政党の勢力交代がどのように起きるかわかる。

カリフォルニア州は民主党、テキサス州は共和党など、どちらの党が優勢か決まっている州が数多くある中で、選挙の結果を決定づける「激戦州」が7州ほどある。

南部のジョージア州、大西洋岸中部のペンシルベニア州、西部のアリゾナ州、中西部のウィスコンシン州などがそれにあたる。

2016年にはトランプが激戦7州のうち6州でヒラリー・クリントンを破り、2020年には民主党候補ジョー・バイデンが7州のうち6州でトランプを破った。そして2024年、トランプは民主党候補カマラ・ハリスに対し、これら7州すべてで勝利を収めた。

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