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【独自】複数名訪問看護の"不自然なシフト表"を入手、ホスピス住宅最大手アンビスHDの「医心館」で何が起きていたか

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東証プライム上場のアンビスHD。昨年の調査報告書で、悪質な不正は認定されなかった(写真:編集部撮影、記事中に登場する拠点とは関係がありません)
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東洋経済が入手したシフト表では、複数の生活支援員の日中の勤務時間帯に、30分ずつの複数名訪問看護の予定が立て続けに入っていた。ある生活支援員の場合、訪問予定は忙しい昼食時間帯にも入っており、1日に10件以上ある。

ただ、訪問看護のシフトが組まれていた複数の生活支援員は「訪問看護をしたことは一度もない」としている。いずれも、自分の名前で訪問看護のシフトが作られていたことを知らされていなかった。

シフト表は保険請求用のソフトと連動

留意すべきは、このシフト表が保険請求のシステムと連動していることだ。

医心館は、保険請求の業務支援ソフトを導入している。このソフトで、管理者などが訪問ごとに担当する職員を登録すると、連携する訪問アプリ上にその職員の訪問シフトが表示される仕組みになっている。

ソフトから登録された職員名は、診療報酬の請求に必要な「訪問看護記録」にも自動的に入力される。訪問を実施したあと、看護師が訪問アプリからケアの内容や利用者の状態などを記録し「確定」というボタンをクリックすると、前出の業務支援ソフト上で訪問看護の実績として記録される。これを基に、診療報酬の明細書(レセプト)が作成される。

つまり、複数名訪問看護のシフトに登録された生活支援員が実際には訪問に同行せずに看護師1人での訪問になった場合、加算を請求しないためには記録から同行者の名前を削除する必要がある。

アンビスHDは東洋経済の取材に対し、「生活支援員が実際には訪問看護を実施していないにもかかわらず、当社が診療報酬を請求しているような事実はございません」と書面で回答している。

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【複数名訪問の記録に、生活支援員の名を借りることも】

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