その言葉に、会場が一瞬静かになる。AIが未来の危険を予測する──それは自動運転の本質そのものだからだ。大型ディスプレイには、歩行者の飛び出し、複雑な合流、荒天での視界不良など、さまざまなシミュレーション映像が流れていた。
いずれも人間の運転感覚に近い、いやときにそれ以上の精度で状況を判断している。じつのところ、「運転支援」や「自動運転」などの従来枠を超え、“世界の物理ルールを読み解くAI”の誕生を意味しているのかもしれない。
CFOが語る「シャオペンの次のステージ」
今回の取材でとくに印象に残ったのが、社長兼副会長を務めるブライアン・グさんの言葉だった。柔らかい話し方をする人物だが、その内容は鋭く、将来のビジネスモデルを明確に描き出していた。
「我々は“クルマを売る会社”から、“AIの物理世界での応用を展開する会社”へ変わります。クルマ、ロボタクシー、ロボット、飛行車──これらは異なる事業に見えますが、じつはすべて同じAI基盤から生まれる“姉妹製品”です」
つまり、自動運転ソフトウェア、物理AIの基盤、ロボット制御技術、空のモビリティの操縦AIといったものが、ひとつの“OS”となって共通化されるという構想だ。

