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「高齢化で人手不足だからインフレ」は本当に成り立つのか?年代ごとの「需給バランス」とインフレの関係を大胆に推計してみて見えたこと

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  • 末廣 徹 大和証券 チーフエコノミスト
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年をとるにつれ需要も供給も減っていくが、そのバランスが重要(写真:Bloomberg)

突然だが、筆者は今年40歳になった。体力の低下が著しいと感じる。10年以上同じ仕事をしているので、生産性(「質」)はそれなりに高まっていると思いたいが、「量」を確保することはどんどん難しくなっていくのだろう。

「質」×「量」=アウトプットを出す力(=供給力)がトータルでどうなっているかは微妙なところだが、10年以上同じ仕事をしている以上、おそらく「質」の改善ペースは落ちていくだろう。そして、「量」を確保することはさらに難しくなっていく可能性が高い。

むろん、筆者はまだまだ働く予定だが、連続的な概念では「人手不足」問題に加担することになり始める瞬間はそう遠くないかもしれない。

他方、欲しいものもなければ、やりたいこともさしてない。本当にまったくないか?というとそうでもない気もするが、欲しい・やりたいと思うことはかなり減ってきたように思う。

需要も供給もピークアウトした40代、その先は?

20~30代は欲しいものがたくさんあった。むろん、耐久財などモノへの需要については個人差が大きそうだが、コトへの需要については前述した「体力問題」も影響するため、多くの人に共通するものだろう。

おそらく、筆者が日本経済に与える影響としては、需要も供給も増加させる主体から、徐々に減速させる主体にシフトし始めているのだろう。

ここで、需給バランスに与える影響を考えると、これは自分でも悩む。需要と供給の双方がピークを過ぎたものの、そのバランスは崩れていないような気もする。

10年後を想像すると、おそらく筆者の供給力はさらに弱くなっているだろう。需要もさらに減っているだろう。30年後、おそらく供給力はかなり落ちていることが予想される。しかし30年後、筆者が70歳になるころには貯蓄を取り崩すなどによって生活を維持している可能性がある。つまり、需要はそれほど落ちていない可能性が高い。

このように考えると、20代は需要超過、30代くらいでバランスし、40代は供給超過、50代くらいから再びバランスし、60代以降から再び需要超過になっていくイメージになりそうである。

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