
糖質の摂りすぎで脂肪肝になる人は、いまたいへんな勢いで増えつつあります。暑い中、熱中症予防の水分補給代わりにスポーツドリンクを飲むのは絶対にやめるべきです(写真:MAA/PIXTA)
近年、肝臓の健康に注目が集まっています。医学が進歩して、肝臓こそ健康長寿を実現するカギになる臓器だということが分かってきたのです。
たとえば、「脂肪肝」は、これまで「誰でもかかるたいしたことない病気」のように扱われてきましたが、じつは「動脈硬化や糖尿病などを招く重大な病気」であることが判明しています。脂肪肝を甘く見て放っていたら、老化や病気が加速して、先々の人生を大きく狂わせることにもなりかねません。
ただ、肝臓は、ポイントを押さえたケアを行えば復活する臓器です。肥満やアルコールなどの問題で長年健診の肝機能の数値が悪かった人も、やるべきことをやりさえすれば短期間で回復させることができます。
では、どんなケアを行えばいいのか。肝臓専門医として46年間、患者を診続けてきた栗原毅医師は、新著『肝臓大復活』の中で、すぐに役立つ肝臓ケアのノウハウを惜しみなく紹介しています。
以下では、その栗原医師が「夏場に脂肪肝が進んでしまう意外な原因」について解説します。
夏はやっぱりビールを飲んでこそ生き返る
この夏、外に出られないほどの異常な猛暑が続いています。体にこたえる暑さで、さすがにぐったりしている人が多いかもしれません。
ただ、そんなお疲れ気味のテンションを一気に上げて生き返らせてくれるのがキンキンに冷えたビール。いまの時期、毎晩のように泡立つジョッキをぐいっと傾けて「クワーッ、やっぱ夏はこれだよ、これ」とうなっている方もいらっしゃることでしょう。
もっとも、なかには、ジョッキを傾けながら「こんなに毎日飲んで、肝臓のほうは大丈夫かな?」という一抹の不安が頭をかすめている人も少なくないはず。いったい、「夏のビール」は、肝臓の健康にどれくらいの影響をもたらしているのでしょうか。
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