「寝てもダルい」「疲れが取れない」の原因は夜間の血糖値の急降下だった!医師に聞いた《血糖値コントロールで朝ダルを解消する方法》

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「食後にひと休みしてしまうと、血糖値スパイクになりやすく、それが午後の急激な睡魔につながりやすい。夕食も一緒で、外食や飲み会のあとは、最寄り駅の1つ前で降りて歩いたほうがいいでしょう」(溝口氏)

それから、先に筋肉の重要性を述べたが、運動にも意外な落とし穴があるので注意したい。運動しようと拙速にジョギングを始めたり、スポーツジムに入会して負荷の高い運動を開始したりするのは、血糖値を安定させるという意味ではNG行動だと溝口氏は指摘する。

「せっかく運動するのだからと、全速力で走ったり、一生懸命に筋トレをしたりする人がいます。確かに汗をかいてスッキリするのですが、運動後に筋肉に溜まった乳酸を処理するためにビタミンB群が使われることで、糖代謝ができず、夜間低血糖になりやすいのです」

この場合、運動の強度をいきなり上げるのではなく、徐々に上げるのがポイントで、運動後や日常ではビタミンB群の多い食事(豚肉、うなぎ、レバー、マグロ、サバ、玄米、海苔)を摂るよう心がけたい。不足分はサプリメントなどで補ってもOKだという。

食事の工夫で睡眠障害が改善

最後に、みぞぐちクリニックを受診して夜間低血糖による睡眠障害を克服した患者の例を紹介する。

自律神経失調症、睡眠障害と診断された55歳男性は、20年にわたって抗不安薬を服用していたが、症状が改善しなかったため、みぞぐちクリニックを受診した。

診察や血液検査などから、溝口氏はタンパク不足と筋量の低下があると評価。低糖質・高タンパク食を摂るとともに、サプリメントとしてビタミンB群の摂取を勧めた。

男性がそれらの対策をとった結果が以下だ。

初診から約1年後には軽度の脂肪肝は改善し、筋肉量はアップしてビタミンBも充足した。さらに低糖質食により脂質代謝の改善などがみられた。なにより、長年の悩みだった睡眠障害が解消され、抗不安薬からも脱却できたという。

君塚 靖 えむでぶ倶楽部ニュース編集部 記者

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きみづか やすし / Yasushi Kimiduka

証券・金融畑の記者を経験した後、医療系記者に転身。2018年1月にメディカル・データ・ビジョンに入社。同社情報誌「えむでぶ倶楽部ニュース」編集部で医療・健康情報のデジタル化と位置付けられる、人が一生涯の健康・医療情報を自ら管理できるPHR(パーソナル・ヘルス・レコード)についてや、コロナ禍で非接触型医療の新たな形として注目されるオンライン診療などについて執筆している。同社の医療情報サイト「めでぃログ」ポータル(https://portal.medilog.jp/)向けにも記事を執筆している。

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