ブッフェで大皿に見ばえよく盛る人ほど太るのはなぜか?皿の大きさはカロリー摂取量に影響していた

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体というのはよくできていて、栄養を必要以上に摂取して体に負担がかかることがないよう、食欲はきわめて精密に調整されています。

脳には摂食中枢、別名空腹中枢と、満腹中枢と呼ばれる領域があり、胃の状態や血糖値、血中脂質の濃度など、全身から刻々と届く多数の情報をもとに食欲を調節しています。

だから、野生の猛獣は必要なだけ食べたらゴロンと横になり、獲物が近くにいても襲うことはありません。

しかし、人は違います。大脳が大きく発達しているため、何かに意識を集中させていると、摂食中枢と満腹中枢の声を感じにくくなることがあるのです。

その代表が「ながら食べ」で、満腹中枢が十分に働かず、しかも、この満腹中枢の麻痺はしばらく続いてしまいます。

食べすぎ防止になる「食べたものメモ」

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「ながら食べ」による食べすぎを防ぐには、どうしたらよいでしょうか。現代社会においては、食事中にスマホをチェックしたり、書類を見たりせざるをえないことがあります。親しい人との食事だって、かけがえのない時間です。

そうであるなら、「ながら食べ」そのものを避けようとするのではなく、どんなときでも、胃と脳のシグナルをきちんと拾い上げ、お腹のふくれ具合を客観的に感じる練習をしましょう。

自分が朝から何を食べてきたかを頭の片すみにメモしておきます。そうすると、さっきクッキーを1枚もらって食べたから、今飲むのはミルクティーではなくストレートティーにしようという計算が働きます。

慣れるまでは、実際にメモをしてもよいでしょう。

奥田 昌子 医学博士/内科医

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おくだ まさこ / Masako Okuda

京都大学大学院医学研究科修了。京都大学博士(医学)。博士課程にて基礎研究に従事。生命とは何か、健康とは何かを考えるなかで予防医学の理念にひかれ、健診ならびに人間ドック実施機関でのべ30万人以上の診察/診療にあたる。航空会社産業医を兼務し、ストレス対応を含む総合診療を続けている。著書に『これをやめれば痩せられる』(東洋経済新報社)、『欧米人とはこんなに違った 日本人の「体質」』(講談社ブルーバックス)、『内臓脂肪を最速で落とす』(幻冬舎新書)などがある。

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