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「女性が家事だけに専念できる余裕は、この国にはもうない」と言われても…。ドラマ「対岸の家事」令和に“専業主婦”を丹念に描く意義

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  • 白川 穂先 エンタメコラムニスト/文筆家

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6月3日に最終話を控えたドラマ『対岸の家事』が毎話反響を呼んでいる(出所:TBS公式サイト)

自分で決めた人生だから、弱音は吐けないし、逃げられない。

今を生きる人が少なからず抱えるそんな閉塞感を、丁寧に解きほぐしていくドラマ『対岸の家事~これが、私の生きる道!~』(TBS系)が佳境に入っている。

多部未華子主演×家事ジャンルといえば、多部が家事の苦手な主人公を演じたドラマ『私の家政婦ナギサさん』(TBS系、2020年)が思い出されるが、『対岸の家事』は打って変わって、家事が得意な専業主婦の物語である。

すっかり共働きが主流になった今の時代。現代社会における“家事労働”を、仕事ドラマとして描いた本作の魅力を掘り下げたい。

家事を通じて、現代の孤独を描いている

多部未華子演じる村上詩穂は、2歳の娘を育てる専業主婦。居酒屋店長をしている夫・虎朗(一ノ瀬ワタル)と3人で暮らしている。

パパ友やママ友がいない詩穂は、子どもと2人きりで過ごす時間が長い。誰に愚痴を言うわけでもないが、「誰でもいいから大人と話したい」と、内心では孤独を感じていた。

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