「せっかくマンションを残したのに…」資産家夫妻を襲った人生最期の誤算「障害のある子どもの相続」はどうなる?

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ご主人亡きあとは、2人の息子、つまり長男と次男が相続人になりました

マンションなど不動産オーナーの仕事というのは、待ったなしです。

入居者管理や建物管理などの業務を進める必要があるため、早々に相続を進めなければなりません。

しかし、じつは長男には生まれつき障害があり、現在は施設で暮らしています。

彼には相続人としての判断能力がないため、このままでは遺産分割協議などが進まないのです。

このように判断能力のない人が相続人になった場合、家庭裁判所に申し立てて「成年後見人」を選任してもらわなければなりません。

「成年後見人」の役割とは?

さて、この成年後見人の役割は、主に次のようなものです。

・本人の不動産や預貯金等の財産を管理する
・悪質業者や詐欺など、本人がお金のトラブルに巻き込まれないように守る
・本人が必要な福祉サービスや医療が受けられるよう、契約締結や医療費の支払いなどを行う

このように、財産等について本人に代わって適切な判断をし、本人の不利益になるようなことはしないというのが、成年後見人の原則です。

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