わくわくして目覚める生活を、誰にでも! 医学博士 石川善樹×リクナビNEXT編集長 細野真悟

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石川 企業においては、時間で管理することがまかり通りすぎているように思います。人が1日に使えるエネルギーは限られていて、それを無視する風潮はよくないですね。伊藤忠商事のように残業ありきの働き方を見直し、朝方勤務制度を導入して効率を上げた事例もありますよね。

ひとりひとりが、まずは自分の生活を少しでいいから変える。ランチの取り方とか、些細なことからでいいと思います。たとえば、終わる時間を決める。合コンがある日はちゃんと帰りますよね(笑)。会社のせいばかりとはいえないので、自分を変えてみることから始めてみましょう。

よきリーダー、よきマネージャー

細野 石川さんは、医学博士であるうえに、メディアへの寄稿など、多彩な分野でご活躍ですが、ご自身の働き方について「こうありたい」というお考えはありますか?

石川 かつて経営学者のドラッカーは、「20世紀は組織の時代だからみんなで目標をひとつに頑張ろう!」ということを唱えました。でもそれは20世紀までの話です。21世紀は、いかに志と組織の壁を超えたコミュニティをつくれるか?ということが問われる時代であり、それを実現するのが21世紀のリーダーのあり方だと思います。

そうしたなかで、良きマネージャーやリーダーの定義については、2つ条件があると思います。ひとつは、圧倒的な成果を出して、いい仕事を部下に与えられること。それから、業界内外で有名になること。つまり、部下にチャンスを与え、部下をスターにできることが良いマネージャーの条件といえます。僕の場合、業界内での実績はゼロに等しかった。そういう意味で、予防医学という枠を超えて世界を広げようと考えたのが、ここ数年の意識の変化です。

細野「グッド・アクション」も東洋経済オンラインも、ビジネスパーソンとともにあります。最後に、働き方と健康について、読者にアドバイスをいただけますでしょうか。

石川 仕事上でのイライラや怒りなどを「ときめきに変えるすべを知らない」ビジネスパーソンが多いと思います。たとえば、新しいPCの設定をするとき、イライラしますよね。そんなときこそ、客観的にイライラの原因を分析し、対策がわかれば、自分を成長させるチャンスだと思います。そして、イライラをワクワクに変えていく習慣を身につける方が、絶対楽しいはずです。

そのためにまずは、自分の苛立ちとその原因を発見することから始めましょう。そのイライラが新しい企画を生み出すことだってあるはずです。ワクワクの前に、不安やイライラなどの産みの苦しみがないと、いい企画が生まれなかったりしますから。

細野 働く人それぞれが衛生マナーに気を遣ったり、自分の感情と向き合ったり、姿勢を正したり、食事や間食の仕方を工夫したりするだけでも大きな変化がありそうですね。興味深いお話をありがとうございました。

 

2015年は、健康企業というテーマが大きく注目される年だ。グッド・アクションの応募企業も社員の健康に主眼をおいた施策が目立つ。
グッド・アクション第1回でも、すでに興味深い健康への取り組みがいくつかあった。ここではその数例を紹介している。自社の施策の参考にしてみてはいかがだろうか。