第2回グッド・アクション表彰式に
日本企業の活力を見た
リクナビNEXT
事例ほど勇気づけられ刺激を得るものはない
〜リクナビNEXT編集長 細野〜
2月、都内。第2回グッド・アクション表彰式が行われた。先述のとおり、各方面から注目されるこのイベントは、好評のうちに幕を閉じた。主催者で審査員のリクナビNEXT編集長細野氏はこう評価する。
「前回同様、現場主導の企画が多かったことに加えて、今回は、より高度に練られた取り組みが増えた印象です。総体的によく仕組み化されていて、さらに結果もともなった取り組みに注目が集まり『ベスト・アクション』に選ばれた例が多かったように思います」 独自性はもちろんのこと、複数の結果をともなう取り組みがポイントだということだ。
「単発の取り組みだけで結果に結びつかないと、中途半端に終わり、継続が難しいと思うんです。会社と社員の目的が統合的に実現できているからこそ続くし、定着するのではないでしょうか」(細野)
今回の「グッド・アクション」の募集項目は、「現場活性化」「キャリア採用・活躍促進」「女性活躍促進」「ウェルネス」の4部門。多数の応募の中からチャレンジ性や独自性を重視して審査が行われた。ここでは「グッド・アクション」として表彰された15の取り組みの中から、より紹介したいものとして「ベスト・アクション」を受賞した5つの取り組みを審査員のコメントもまじえて紹介したい。
<女性活躍促進部門>
国際自動車株式会社
一つ目が、タクシー会社の「国際自動車株式会社」だ。
昨年に続いて審査を担当したアキレス美知子氏。人事・人材開発の最前線にいるプロフェッショナルの目にはこう映った。
「国際自動車は『男性社会での挑戦』というより、そもそもデータ的に見ても、女性のタクシードライバーの方がお客さんの評価も売り上げも高かったことに注目。なぜなら、顧客の半分は女性。タクシードライバーは、密室で接客をしながら目的地までお送りする仕事です。心配りのできる女性にこそ向いていることに、経営陣が気づいたわけです。女性の採用を増やしたのは自然の流れで、ビジネス的にも納得できる話。さらに、女性やお年寄りが安心して利用できる、女性ドライバーによる『Re:laxi』というサービスにもつながったのだと思います。この例で学べることは、物事を一旦横においてゼロベースで考えること。たとえば、男性優位の職場であっても、もしかしたら女性の方が活躍できる分野ではないか、一度点検してみる価値はあると思います」