「1970年大阪万博」公式ガイドを読み返してよみがえってきた小学5年生当時の強烈な記憶

筆者の手元に1冊のガイドブックがある。1970年に行われた「EXPO‘70 大阪万国博覧会」の公式ガイドだ。定価は300円、発行は「電通」とある。
筆者はこの間、数回は引っ越しをしているし、このガイドを買った父は24年も前に死んでいる。しかし、捨てられたり、どこかに紛れることもなく、本棚にひっそりと収まってきた。55年の歳月を経た割には、痛みもそれほどひどくはない。

小学5年生のときに行った大阪万博の記憶
1970年の大阪万博の年、筆者は小学5年生、「万博に行ったこと」は、今も強烈に記憶に残っている。
父母に連れられて2回くらいは行ったと思う。徳島から出てきた父は、何事にもものおじする人で「日本館」「アメリカ館」「ソビエト館」など、巨大で前評判の高いパビリオンには並ぼうとしなかった。
行列のできていないアフリカ、アジアの小規模な展示ばかり回った記憶がある。小さなパビリオンばかり回っているうち「これは何かな」と入ってみると、公衆トイレだったりした。
しかしモノレールの車窓から竹林を切り拓いた土地に巨大なパビリオン群が見えたときは、本当に感動したものだ。
学校からは、遠足で行った。こちらは大きなパビリオンもしっかり予定が組まれていて、日本館にも入った。「太陽の塔」内部の「生命の樹」を登っていったときの高揚感は、今も心のうちに再現することができる。
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