中国EV大手、「高コスパ」のコンパクトカーを発売 広汽アイオン、中国の地方都市や欧州に照準

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AION UTは車内のダッシュボードに2枚の大画面ディスプレーを配するほか、多機能なスマートキャビンやバック時の自動緊急ブレーキなど「同クラスで唯一」の装備を複数搭載。競合他社のコンパクトEVと比較したコストパフォーマンスの高さをアピールしている。

広汽アイオンにとって、AION UTは海外市場開拓の戦略モデルでもある。中国市場に続いてヨーロッパ、中東、南アメリカ、東南アジアなどの市場にも順次投入する計画だ。

中国メーカーはヨーロッパ市場の開拓に意欲的だ。写真は2024年10月のパリモーターショーでEVを披露する広州汽車集団の経営陣(同社ウェブサイトより)

なかでもヨーロッパは、コンパクトカーの需要が伝統的に大きい有望市場だ。AION UTのヨーロッパ市場でのデビューは、2025年末~2026年初めを予定している。

欧州の市場環境にマッチ

「ヨーロッパの市街地の(狭隘な)道路事情やライフスタイルには、コンパクトカーが非常にマッチする。そんな市場環境がイギリスの『ミニ』やイタリアの『フィアット500』などの名車を生み出してきた」

本記事は「財新」の提供記事です。この連載の一覧はこちら

広汽アイオンの親会社、広州汽車集団で研究開発部門のナンバー2を務める張帆氏は、ヨーロッパ市場の特徴をそう説明し、意気込みを次のように語った。

「EVの時代に入り、ヨーロッパの自動車メーカーは(中国メーカーが先導する)急速な変化にスピーディーに対応できていない。中国メーカーはこのチャンスをつかむべきだ」

(財新記者:翟少輝)
※原文の配信は3月1日

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