イクラや中トロも好きなだけ…かっぱ寿司が「食べ放題」を約4000円で復活した事情

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約4000円という価格設定の理由については、「戦略的な観点もあり回答は難しい」とのことだった。

小売・流通アナリストの中井彰人氏は、「かっぱ寿司は昨今の値上げ以降、既存店客数減少の傾向があり、既存店売り上げもマイナスの月が増えている。食べ放題の再開により、マスコミ、SNS上での取り上げを狙い、客数の回復に取り組んでいるのであろう。ただ、価格としては高いという声もあり、効果を疑問視する声もある」と狙いを分析する。

食べ放題体験としての満足感は高い

筆者が実際に食べてみた印象として、贅沢を言うのであれば大トロなどがメニューに含まれていればと感じた。ただ、コメや魚などの原材料の高騰などの情勢を考えると、約4000円の価格設定は納得できる部分もある。

注文した分は完食した(写真:筆者撮影)

コロナ禍を経て外食への期待が高まり、「その店だからこそ味わえる特別な体験」を求める気運が強まっているのは事実だ。食べ放題も同様に、ただ量を食べるだけでなく、「料金を気にせず好きなものを思う存分楽しめる」こと自体が大きな魅力となっているのだろう。

さらに、コロナ禍で外食やバイキング形式が制限された反動として、「好きなだけ食べられる」ことに一段と特別感が加わったとも言える。とはいえ、快適に楽しむには店側の工夫が欠かせない。注文が遅れたり、混雑しすぎたり、肝心のメニューが品切れ続出ではストレスが溜まってしまう。

その点、現在のかっぱ寿司では利用客数を調整し、制限時間を延ばすなど、以前よりもスムーズに食べ放題を楽しめる仕組みが整えられている。

そう考えると、かっぱ寿司の食べ放題は新時代に合わせて「進化」したと言えるかもしれない。

中 たんぺい フリーライター

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なか たんぺい

1989年生まれ。グルメ・テック・Webエンタメに関わるヒト・モノ・コトの魅力を深掘りするライターとして活動を行う。メーカー勤務10年を経て独立。群馬県在住。

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