メルセデス・ベンツが中国で「人員カット」の苦況 2024年の中国販売は乗用車7%減、商用車20%減

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メルセデス・ベンツにとってかつての中国市場は金城湯池だったが、競争環境の激変でついに人員削減に追い込まれた(写真は同社中国法人のウェブサイトより)

ドイツ高級車大手のメルセデス・ベンツが、中国で初めての人員カットに踏み切ることが明らかになった。

「わが社は常に前向きに事業内容を見直し、経営効率および市場競争力の向上を図っている。業務の再編や縮小に伴い、一部の従業員の職務に影響が及ぶのは避けられない」

メルセデス・ベンツの中国法人は2月27日、一部のメディアが報じた同社の人員削減計画についてそうコメントし、事実を暗に認めた。

中国が世界販売の3割

今回のリストラの背景には、メルセデス・ベンツの中国市場での苦況がある。同社の2024年の世界販売台数は合計238万9000台と、前年より4%減少。これは中国での販売台数が、乗用車は前年比7%減の68万3600台、小型商用車は同20%減の2万6600台に落ち込んだ影響が大きい。

世界販売の3割を占める中国での不振が響き、メルセデス・ベンツの2024年通期のグローバル売上高は1456億ユーロ(約22兆8133億円)と前年比4.4%の減収となった。営業利益に相当するEBIT(利払い・税引き前利益)は136億ユーロ(約2兆1309億円)と、同31%も落ち込んだ。

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