DeepSeekは150人ほどしかいないのにもかかわらず、世界を驚かすAIサービスを世に出しました。実はそのDeepSeekのメンバーの多くは北京大学と清華大学出身と言われています。
北京大学理系のコンピュータサイエンス学部(計算機学院)出身のメンバーが多いらしいのですが、この計算機学院は、私が通う北京大学MBAの校舎の目の前にあります。
授業の内容によってはその校舎に入ることもあり、わたしも馴染みがないわけでもないので、よりいっそうDeepSeekに対しての興味をかき立てられてしまいます。
日々目まぐるしく変化がある中国AIですが、直近のDeepSeekの動きは目を見張るものがあります。
最近の中国AI業界の動きや、DeepSeekの創業者の考え、それらによる中国経済の行方を、「北京大学MBAでの学び」なども参考にしながら整理してみます。
「とてつもないスピード」で中国国内の各領域に普及
DeepSeekのR1モデルがリリースされてから1カ月ほど経ちますが、すでに中国国内であらゆる領域で、「とてつもないスピード」で、DeepSeekが普及しています。

たとえば、金融業界では、中国を代表する商業銀行である「招商銀行」が、DeepSeekを活用して中小企業向けの融資審査プロセスを大幅に短縮し、従来5日間かかっていた審査時間を2時間に短縮しました。
これにより、業務効率の向上と顧客満足度の改善が実現されています。
また、中国を代表する証券会社である「国泰君安証券」は、DeepSeek R1モデルをローカル化し、「君弘霊犀」プラットフォームに導入することで、市場分析の精度向上やコンプライアンス管理の強化を進めています。
さらに、中国を代表する投資運用会社の「易方達基金」では、DeepSeekを活用した投資研究やコンプライアンスドキュメントの自動レビューを導入し、投資判断の精度とスピードを向上させています。
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