MLB移籍する佐々木朗希が抱える根源的なリスク 日米で急増するトミー・ジョン手術の件数

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(写真:筆者撮影)

MLBの公式サイトには、スプリングキャンプ、トレーニングの期間だけNRI(Non Roster Invitee)というステータスが表示される。「キャンプ招待選手」という意味だ。マイナー契約の選手はこのNRIという身分で、スプリングトレーニング(オープン戦)に参加して、成績次第でメジャー契約を勝ち取ってMLBの選手名簿(Active Roster)に名前を連ねる。

「キャンプ招待選手」からメジャー契約へ

昨年で言えば、今季からソフトバンクの上沢直之が、日本ハムからタンパベイ・レイズにマイナー契約で入団し、NRIとしてスプリングトレーニングで投げたが、昇格することができずに、レッドソックスに移籍した。

今年も、阪神からマイナー契約でフィリーズに移籍した青柳晃洋と、昨年はメッツのマイナーで投げて、今季はマリナーズとマイナー契約した藤浪晋太郎が、NRIというステータスでメジャー契約をかけてスプリングキャンプに出場する。

1月25日(日本時間)にナショナルズとの契約が決まった中日の小笠原慎之介は2年350万ドル(約5.5億円)のメジャー契約になった。

佐々木は、青柳や藤浪同様、NRIからのスタートとなる。しかし、2人とは異なり、佐々木はスプリングトレーニングでの成績如何にかかわらず、投げられるのであれば、メジャー契約になるはずだ。

実は、大谷翔平も2017年オフに、メジャー契約年限前の「実働5年、満23歳」で日本ハムからロサンゼルス・エンゼルスに移籍し、2018年の春季キャンプはNRIの身分で参加した。

ところがスプリングキャンプでは打っては32打数4安打、打率.125、投げては2試合0勝1敗2.2回で自責点8、防御率27.00という散々な成績で、地元メディアでは「マイナー契約のままでスタートすべきだ」という声さえ上がったが、それでも開幕前にメジャー契約になり、この年、打者として22本塁打61打点、打率.285、投手として4勝2敗51.2回、防御率3.31で新人王(Rookie of the year)を獲得している。

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