投手がボールをより速く投げようとすればするほど、より多く肩肘にストレスがかかり、靭帯を損傷するリスクが高まるわけだ。
佐々木朗希の速球は165km/hを記録する。これはMLBでもトップクラスの球速だ。だからこそ佐々木と多くの球団が契約しようとするのだが、投球強度が上がれば上がるほど、肘を損傷する可能性は高くなる。
日本でも増えるトミー・ジョン手術
最近はNPBでもトミー・ジョン手術をする投手は増えている。2024年は、中日の草加勝(亜細亜大)、阪神の下村海翔(青山学院大)、ヤクルトの西舘昂汰(専修大)と前年のドラフト1位で入団した大卒投手3人が、1年目でトミー・ジョン手術を受けている。術例は増えて術後のケアやリハビリも進歩してはいる。
しかしトミー・ジョン手術の件数は、MLBの方が圧倒的に多い。そしてロサンゼルスには大谷翔平の2度の手術の執刀医になったニール・エラトロッシュ医師がいる。
佐々木朗希は、ドジャースのメディカルチェックを受けたと思われるが、ひょっとすると「肘を損傷した際の手術、ケアのレベルの高さ」も球団選択の大きなポイントだったのかもしれない。
佐々木朗希は、マイナー契約だから、メジャー契約を結びなおさない限り、開幕時点でのベンチ入りはない。今年の開幕シリーズは東京ドームでのシカゴ・カブスとの2連戦だが、そのベンチに佐々木がいるかどうかは、今のところわからない。
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