「窮地の中居正広」松本人志から学ぶべき唯一の事 発表したコメントに批判殺到…何がダメだった?
しかしながら、不祥事、特に女性問題に関しては、中居さんのような「いい人」であっても問題を起こすことも多々あるのが実態だ。筆者自身も、人望の厚い人や、品行方正に見える人が、裏でセクハラ行為を行っていたという事態にいくたびか遭遇している。
中居さんの場合は、これまで大きなスキャンダルや不祥事が起きていなかった。あるいは起きそうになっても、ジャニーズ事務所という後ろ盾があって表沙汰になってこなかった。そのため、ひとたび問題が起こった際の対応力が十分に身についていなかったことがあるように思う。
法的には問題なくとも、リスク広報が甘かった
中居さんは現在、個人事務所を立ち上げて芸能活動を行っている。弁護士を雇って法的なリスクにはしっかり対応しているように見えるのだが、広報面でのリスク対応は非常に甘いよう見受けられる。
法的リスクと広報リスクへの対応は、共通する部分も多いのだが、相反するところもある。
特に、日本においては法的には問題なかったり、法的に解決していたりしても、批判は収まらず、問題は解決を見ないことも多い。
俳優の香川照之さんが2022年に起こした高級クラブの女性に対する性加害においても、報道された時点で、すでに相手側とは和解していた。
しかしながら、世論は問題が解決しているとは見なさず、香川さん芸能活動休止に追い込まれる結果となった。現在に至っても、香川さんは完全復帰できているとはいえない状況だ。
リスク広報においては、「法的に問題がない」ことを強調すると、むしろ批判が増幅されて逆効果になってしまうこともある。弁護士は法的正当性を主張するように助言することも多いのだが、それを鵜呑みにすると世論の反発を招いてしまうことも多々ある。
今回は、まさにそれが起きていると言えるだろう。
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