「窮地の中居正広」松本人志から学ぶべき唯一の事 発表したコメントに批判殺到…何がダメだった?

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以上のことを考え合わせると、中居さんのコメントは、本人の意識とは裏腹に、芸能活動の継続をむしろ困難にしてしまう悪手であったと言える。

では、どのようにすればよかったのだろうか?

「松本人志さんの対応」に学ぶべきこと

昨年、同じく性加害で問題となったお笑いタレントの松本人志さんも、対応の大半は不適切で、そのせいで問題が長引き、自身のイメージをさらに悪くする結果となった。ただ、松本さんが早々に芸能活動を休止した点は適切だった。

芸能活動を続けていても干されたに違いないし、さらなる批判を浴びたり、別のスキャンダルが掘り起こされたり、蒸し返されたりすることになっただろう。

中居さんも、もっと早い段階でコメントを出し、報道が事実と異なっている点は正しつつも、謝罪と反省の意を表明して、芸能活動を自粛することを発表していれば、ダメージは最小限にとどめることができたはずだ。

女性とのトラブルの先例として、松本人志さん、香川照之さんから学ぶべきだったのではないか。彼らがどのような批判を受け、芸能活動にどのような影響を受けたのかをしっかり理解し、対応策の参考にすべきだった。

とはいえ、中居さんは初動については完全に見誤ったと思うが、今後どう挽回していくのかは、これからの行動が問われることになる。

自粛期間中は、これまで中居さんの「よき部分」として称賛されてきた、社会貢献活動や関係各所への気遣いを続ていけばいいのではないかと思う。

それに対して「偽善だ」とか「人気取りだ」といった批判はされるだろうが、気にせずに粛々と続ければよい。

それによって、中居さんが芸能活動に復帰できるかどうかは、現段階では未知数だ。ただ、芸能活動の継続よりも大切なのは、中居さんが人としてどう信頼を回復していくのかということである。

西山 守 マーケティングコンサルタント、桜美林大学ビジネスマネジメント学群准教授

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にしやま まもる / Mamoru Nishiyama

1971年、鳥取県生まれ。大手広告会社に19年勤務。その後、マーケティングコンサルタントとして独立。2021年4月より桜美林大学ビジネスマネジメント学群准教授に就任。「東洋経済オンラインアワード2023」ニューウェーブ賞受賞。テレビ出演、メディア取材多数。著書に単著『話題を生み出す「しくみ」のつくり方』(宣伝会議)、共著『炎上に負けないクチコミ活用マーケティング』(彩流社)などがある。

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