初詣前にチェックしておきたい参拝マナーの中身 礼を失しない態度と立ち居振る舞いでお参り

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

この作法は神社本庁の『神社祭式行事作法』によるもので、神社の祭祀を司る責任者である宮司の拝礼作法を定めており、神社の祭典に参加する参拝者が行う礼拝作法もすべて宮司拝礼の作法を基準としています。1907(明治40)年の『神社祭式行事作法』で祭式作法が定められましたが、変遷を経て、二拝二拍手一拝となったのは戦後といわれています。

神社の神職には定められた行事作法が徹底されましたが、一般の参拝者にまで広まったのはさらに時代が下り、平成になってからとの指摘もあります。

一般参拝者が作法を厳密に守る必要はない

伊勢神宮の拝礼は八度拝と呼ばれるもので、八回拍手をするので八開手(やひらて)でともいいます。これは神職が行っているもので、一般の参拝者は二拝二拍手一拝でよいとされています。神楽殿で神楽を奉納した際に参拝者も八度拝を行うことがありますが、神職の指示に従えば大丈夫です。

ビジネスエリートのための 教養としての日本の神様
『ビジネスエリートのための 教養としての日本の神様』(あさ出版)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

出雲大社や宇佐神宮では二拝四拍手一拝で参拝するなど、拍手の回数が異なる神社もあります。歴史的には、二拝し、祈念して再び二拝する「両段再拝(りょうだんさいはい)」が最も普及した作法でした。

宮司拝礼に準じて正式には「拝」と言いますが、ほとんどの神社では参拝者向けに「二礼二拍手一礼」と案内しています。礼をする気持ちさえあれば、深さは厳密に意識する必要はありません。

参拝の作法をご紹介しましたが、一般の参拝者が厳密にこの通りにしなければならないということではありません。

ただ、作法を知っておくと、戸惑うことなく落ち着いてお参りができるのではないでしょうか。何よりも大事なのは神様を敬う気持ちと素直な心ですので、礼を失しない態度と立ち居振る舞いでお参りすれば、神様にもお喜びいただけることでしょう。

深結(みゅう) ヒーリングシンガー/島根県親善大使、出雲観光大使

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

鹿児島県出身。日本各地の神社仏閣、インドの世界遺産で開かれる仏舎利御開帳フェスティバルなど世界各地の聖地で歌唱。60年に一度の出雲大社「平成の大遷宮」奉祝コンサートにて歌唱。伊勢神宮、出雲大社などで毎年奉納歌唱、各神社巡りのツアーを主催。神社本庁、神宮司庁編集協力の神社関連誌『和合ーWAGO ー』で各神社の宮司インタビューや対談の記事を連載。雑誌やテレビ番組、イベント向けに神社関係のコーディネートや出演を務める。「能と古事記」の企画出演。著書に『神様を味方につけて幸せになる本』(ワニブックス)がある。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事