そこで、「食事」が大きな意味を持つというのである。食事を介在させれば場の空気が自然に和み、無理なく関係を深めることができるようになるということだ。
著者も内向的な人間だったものの、食事の力を借りることによって大きな人脈をつくることができるようになったのだという。
「KIZUNA PRODUCER」という肩書きにも、「食の場を活用し、人と人との『きずな』が生まれるように」という思いが込められているようだ。
だが実際のところ、人との絆を生むためには「誰と」「どの店で」「なにを」食べればいいのだろうか? 具体的に、どうすればいいのだろうか?
人の輪は「食事」から広がっていく
みんなで集まっておいしいものを食べ、おいしい酒を飲んで、楽しく会話する。その結果、お互いの距離が縮まって、そこからまた輪が広がっていく――。
それこそが自身の交渉術のすべてであると著者は言い切る。そのくらい「食事」は重要だというのだ。
さらにいえば、自分が主催した会が盛り上がり、食事をともにした人たちに「また参加したい」と思ってもらうためには欠かせない要点があるという。「どんな人が参加するか」「どの店を選ぶか」ということである。
なるほど、それらを満たした環境下でものごとをうまく展開させるためには、「楽しい会話」と「おいしい料理」が決め手になるはずだ。
だからこそ、「店選び」は非常に重要だという。“いい店”は、料理がおいしければいいというわけではない。
「店が醸し出す雰囲気、お酒、店のスタッフのもてなし力、コミュニケーション力」もまた重要であり、そうしたすべてを総括して「いい店」だということだ。
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