偏差値40から60まで"乱高下"した中学受験の結末 転塾を経て迎えた受験本番で起きたこと

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そしてその日の夜に迎えた、合格発表。青山学院横浜英和はやはり厳しく不合格。ある程度予想はしていたためそれほど焦りも感じなかったという。続いて迎えた午後入試、安全校の合格発表。発表時刻の午後10時、気楽な気持ちでサイトを開いた。ところが、表示されたのは「補欠合格」という文字だった。

「えっ?」

こころちゃんも思わず口を覆ってしまった。模試でも常に合格率80%をキープしていた学校だった。だからこそ、安全校として入れたのだ。驚きを隠せない娘を前に、母親は冷静を装った。

塾の先生にすぐに結果を連絡。相談の結果、2日目午前でもう一度この学校を受験することに決め、急いでネット出願した。

こうして迎えた2日目だったが、なんと2日目入試でも午前、午後ともに不合格。初日に安全校で合格をもらう予定が2日目に入っても1つも合格がもらえていない。

「最悪のシナリオになってしまいましたね……」

塾の先生の言葉がずしんと重い。塾からは再三「最悪のシナリオの場合を考えておいてください」と聞かされてはいたが、まさか我が子がそこに当てはまるとは思ってもみなかった。

それでも諦めなかった特進受験

御三家など高みを目指す受験でなく、親としては、安全校でも入学できれば十分、必ずどこかには合格がもらえると思って出願校を決めていた。

3日の学校は安全校と見ていた学校よりも偏差値が高い。2日の22時半、翌3日を予定どおりに受験するか、別の学校にするかの相談が塾との間では始まった。

講師は合格体験をするために、3日午前を別の学校にしましょうと提案してきた。だが、そこは、もし合格したとしてもとても通学できる距離ではない。また本人も、今まで見たこともない学校の入試に行くのは気が引けていた。そこで3日の出願は変えず、2月6日に再度、安全校の特進クラスに挑戦することにした。

こうして迎えた3日の朝、母親は祈る気持ちで午前入試に送り出した。本当に、どこにも入れないかもしれない、不安な気持ちを抱えたまま、娘を待つ。時間はなかなか進まない。そんなことはない、大丈夫、きっとどこかには行ける。そう自分に言い聞かせるが、不安はなかなか払拭されない。と、唐突にみずほさんのスマホが鳴った。

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