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不動産ファンドの先駆者が今明かす波乱の歴史 『100兆円の不良債権をビジネスにした男』川島敦氏に聞く

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[著者プロフィル]川島 敦(かわしま・あつし)/ケネディクス顧問。1959年生まれ。82年東京大学工学部卒業、三菱商事入社。その後安田信託銀行(現・みずほ信託銀行)を経て、98年ケネディ・ウィルソン・ジャパン(現・ケネディクス)に入社。2007年3月に代表取締役社長。13年代表取締役会長、19年から現職(撮影:尾形文繁)
バブルの後遺症にあえぐ日本に彗星のごとく現れた不動産ファンド。不良債権に命を吹き込んだが、その後は自らが不良債権に苦しんだ。栄枯盛衰の物語。
『100兆円の不良債権をビジネスにした男』(川島 敦著/プレジデント社/1980円/280ページ)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

──不良債権は儲かるのですか。

バブル崩壊後、外資系企業が日本に上陸して不良債権を買いあさった。安田信託銀行にも外国人が来て、部署内で唯一英語を話せる私が応対することになった。曰(いわ)く、「不動産の視察に来た。仲介なら信託銀行だろう」と。要は不良債権を安く買いたたき、担保不動産の価値を高めて高値で売却するのだ。

当時、日本の不動産市場に利回りなんて概念はなかった。買い手は主に転売目的の不動産会社や自社ビルが欲しい事業会社で、テナントはむしろ邪魔。バブル期の取引には土地の値上がり期待こそあれど、賃料収入を見る人はほぼいない。米国流の投資手法に衝撃を受け、自分も経験したいと思った。

「ノウハウを吸収すべく、最近上陸したケネディ・ウィルソン・ジャパン(現ケネディクス)という会社に英語ができる人材を派遣しては」というリポートを上司に宛てた。英語ができる私を送り込ませるためだ(笑)。

──初の取引は1999年に取得した川崎市内のビルでした。

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