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虎に翼のモデル「三淵嘉子」心に残る裁判長の一言 「あなたが女だからといって特別扱いしない」

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  • 真山 知幸 伝記作家、偉人研究家、芸術修士(MFA)

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『虎に翼』(写真:NHK公式サイトより引用)
NHKの連続テレビ小説『虎に翼』が放送以来、好調をキープしている。毎朝の放送のたびに、SNSでも大きな話題となっているようだ。主人公・佐田寅子(ともこ)のモデルとなっているのが、女性初の弁護士で、女性初の裁判所長となった三淵嘉子(みぶち・よしこ)である。実際にはどんな人物だったのか。解説を行っていきたい。

驚くべき新民法の内容に息をのむ

納得できないものには、「おかしい」ときちんと声を上げる。NHKの連続テレビ小説『虎に翼』の主人公・佐田寅子(ともこ)は、そんなキャラクターとして描かれているが、モデルとなった三淵嘉子がまさにそんな性格だった。

司法科試験を受けたとき、口述試験場にあった「裁判官募集」の紙に「裁判官になれるのは日本帝国の男子に限る」と書かれていることに、嘉子はどうしても納得できなかった。そこで、弁護士から裁判官に転身すべく大胆な行動に出る。

昭和22(1947)年3月、いきなり裁判官採用願を司法省人事課に提出。東京控訴院長の坂野千里との面接に臨んでいる。

その結果、「まもなく施行される新憲法のもとで最高裁判所が発足してから、初めての女性裁判官が任命されるのがタイミングとしてはよいだろう」と先送りにされたのだという。

すぐに裁判官になることは認められなかったものの、嘉子はそのときが来るまで、司法省の民事部で勉強することになった(前回記事「虎に翼のモデル「三淵嘉子」裁判官に転身した理由」参照)。

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