ホンダの中国での生産能力は現在約149万台だが、ガソリン車の販売が下げ止まらないことを受け、50万台を削減する。11月までに現地2工場を閉鎖・休止し、追加の閉鎖についても詰めている。
年内にNEV(EV、PHVなどの新エネルギー車)工場が2カ所立ち上がる予定で、EVシフトを急ぐ。
苦しいのはホンダだけではない。日系メーカーはすべて販売減に直面している。以下はトヨタ、ホンダ、日産の今年1~6月の中国での販売台数だ。
ホンダ 41万5906台(同21.5%減)
日産 33万9297台(同5.4%減)
この5年の間で3社の中では日産が最初に後退し始め、ホンダとトヨタも追うように販売減に転じた。
トヨタは2023年夏に中国で有期雇用の従業員1000人を削減した。日産も今年6月下旬に江蘇省常州市にある常州工場を閉鎖し、生産能力の追加削減を検討している。(過去記事:中国で「日本車が総崩れ」不安視される撤退ドミノ)
アメリカ系、フランス系、韓国系は数年前に合弁解消、撤退ラッシュが起きており、競争力の弱いメーカーからEVシフトに飲み込まれ、その波がホンダ、トヨタの胸元まで来たというところだ。
日系と首位を争ったドイツ勢も厳しい
ホンダ、トヨタの中国での販売が好調だった2020年、中国市場で日系メーカーのシェアは20%前半に達し、ドイツと首位を争っていた。
それが中国乗用車市場情報連席会(CPCA)の今年6月のデータによると、ドイツ系ブランドのシェアは前年同期比2.6ポイント低下し18.6%、日系は同3.5ポイント低下の14.3%。対して中国ブランドは同9.3ポイント伸長し58.5%だった。つまりドイツ勢も厳しいのだ。
中国の自動車販売台数で長きにわたって首位を守ってきたフォルクスワーゲン(VW)は今年、BYDにその座を明け渡す可能性が濃厚だ。
中国の高級車市場をがっちり握っていたVW、BMW、メルセデス・ベンツの3社はいずれも2024年1~6月の純利益が減少し、それぞれ中国の景気後退や業界の競争激化に言及した。
高級車市場では中国メーカーの蔚来汽車(NIO)、ファーウェイが技術協力するEVブランド「問界(AITO)」が猛烈に売り上げを伸ばし、BBA(ベンツ、BMW、アウディ)のシェアを侵食している。
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