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「日本車の牙城」タイで中国車バカ売れの実際 販売店も中国EVにシフトし始めた

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GACアイオンの工場(写真:Lauren DeCicca/The New York Times)

マー・ハイヤンと同僚8人は1年前、中国の電気自動車(EV)メーカー、GACアイオン(埃安)初の海外事業を立ち上げるため、タイにやって来た。事務所も工場もなく、現地従業員もおらず、基本的に何の足がかりもなかった。

アイオンのチームはバンコクのホテルに事務所を開設し、複数の会議室を借り切って、ロビーでミーティングを開いた。オフィススペース探し、ディーラー募集、事業戦略の策定など、やるべきことは山とあった。チームは24時間体制で働き、タイに到着してから74日後には最初のEVを販売した。

「中国の新エネルギー車が外国に進出するチャンスは、比較的短期間となるだろう。だからこそ、私たちは急ぎたかった」と、アイオンで東南アジア担当のゼネラルマネージャーを務めるマーは話した。新エネルギー車とは、中国で完全電動のフルEVやガソリンと電気のハイブリッド車を指すときに好んで使われる表現だ。

中国勢に塗り替えられるタイの自動車市場

アイオンのような中国のEVメーカーが今、国外市場に押し寄せている。タイは中国自動車ブランドの突然の流入を最初に経験している国の1つであり、中国企業の野心と競争力によって自国の自動車産業が作り変えられる状況に直面している。

中国EV企業の進出は、タイの至るところにはっきりと表れている。屋外の大看板は中国車の広告で埋め尽くされている。地価が高騰しているのも、多数の中国企業が自動車工場を建設していることが原因だ。

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