スープラにXX…KINTO「旧車愛ビジネス」の深み 新車サブスク企業が送る「わナンバー」旧車

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こうした新明工業とトヨタ、そしてモビリティサービスを提供する企業として「一人ひとりの『移動に感動』を」という企業ビジョンを掲げているKINTOの思いが合致し、このプロジェクトが始まった。車両のレストアと整備は、新明工業が担う。

そして、事業の方向性が決まったVintage Club by KINTOは2021年4月、最初にSNS上のコミュニティを立ち上げた。特選旧車レンタカー事業が始まったのは、1年後となる2022年4月。当初は豊田市の新明工業を拠点に始めたが、全国各地での要望に応えて各地で期間限定キャラバンを実施している。

新明工業でボディワークを行っている様子(写真:新明工業)
初代セリカにエンジンを搭載する瞬間。ボディからメカニズムまでなんでもできるのが強みだ(写真:新明工業)
初代セリカにエンジンを搭載する瞬間。ボディからメカニズムまでなんでもできるのが強みだ(写真:新明工業)

第1回キャラバンは、2022年8~10月のGR Garage 東京三鷹、第2回が埼玉トヨペット浦和美園支店で、その後、三重、大阪、静岡、長野、兵庫、東京、大分と続き、今回は埼玉での2回目の開催となった。埼玉と同じ時期に、静岡と滋賀でも実施する。

実施地の選定については、コミュニティのフォロワーからのリクエストをもとに、KINTOから販売店に声をかける形だ。その際、今回の埼玉トヨペット浦和美園支店のように、キャラバン実施中は丁寧なメインテナンスが必要であることを十分に理解してもらうことを、キャラバン実施の必須項目としている。

条件は「走っていて・乗っていて楽しいクルマ」

どんなモデルをラインナップするかは、コミュニティのフォロワーからのリクエスト、イベント出展時の人気投票、特選旧車レンタカー利用者へのアンケートを基に、Vintage Club by KINTOに関わるトヨタ、新明工業、KINTOの関係者全員が「ワイガヤ」で決めているとのこと。

その際、重視しているのが「走っていて・乗っていて楽しいクルマ」だ。

現在の車両ラインナップについては、Vintage Club by KINTOのホームページをご参照いただきたいが、以前は「スターレット 1300S」「トヨタスポーツ800(通称ヨタハチ)」も用意されていた。

ラインナップには完全ノーマル車もあれば、車検対応のアフターマーケットパーツを装着するものもあり、それぞれの個体の状態や当時の流行を取り入れている。

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