「AIカメラ」が切り拓く、スポーツの新たな明日 100人が見る試合を1万試合配信も
【補足】ちなみに、以前イスラエルの本社に伺った際には、AIカメラにスポーツのアルゴリズムを学ばせるために、テレビモニターに映ったバスケの試合映像を10台以上ものカメラがひたすら撮影&学習していたのが印象的でした(なんだか受験生が黙々と勉強している姿にも見えました!)。
《仕組み》①バックネット裏に設置され、試合全体の動きを俯瞰的に捉えるカメラと②センター側に設置され、ピッチャーとバッターの対戦を狙ったカメラの2台から構成します。2台のカメラの映像をAIが試合状況に応じて自動スイッチングするのが特色です。
《強み》ピッチャーの投球モーションやバッターのバットを立てた動きなどをトリガーに、①の俯瞰の映像から②のピッチャーとバッターの対戦映像へと自動で切り替わるため、無人でテレビ中継のような映像が楽しめます。ほかにも、ランナーの盗塁や打者のバントなどにも反応して俯瞰の映像に切り替わるなど、野球の仕組みを理解した賢いヤツです。もちろん、このDoublePlayもライブ配信対応の機種になります。
《課題》アップ映像を撮ることが難しいため、打者・投手の表情、守備時などでプレーの「寄り」が撮れないところです。野球文化が他国に比べても盛んな日本では、高校野球やプロ野球などで充実した野球中継を見慣れているため、ユーザーにご提案する際にはこのあたりを懸念されるケースもあります。この課題は、別のカメラを使って撮影したアップの映像とミックスするなどしながら、できる限りテレビ中継のような世界観を目指しています。
AIカメラ×スポーツ×地域
われわれが目指すAIカメラによるスポーツ中継の新たな世界像は、前述のものだけではありません。少子高齢化・人流の都市部への流出といった地域を取り巻く社会課題に対して、その解決の糸口として、大きな可能性を秘めているといわれる「地域スポーツ」。ただ一方で都市部と違い、地方ではスポーツカメラマンが潤沢にはいないケースもあります。
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