JR大手3社、好調な業績の裏で練る戦略

鉄道だけじゃない、いずれは不動産株に?

新幹線を中心に、観光客が各社の業績を押し上げた

JR大手3社が波に乗っている。東日本旅客鉄道、東海旅客鉄道、西日本旅客鉄道はいずれも、4月末に発表した2014年度決算で、売上高、経常利益の過去最高額を更新した。

1年前に各社が発表した会社計画は、JR東海とJR西日本が経常減益、JR東日本が横ばいという内容だった。各社とも期初の計画を大きく上回ったことになる。

好調の理由は、本業の鉄道利用者が想定を上回ったことに尽きる。東海道新幹線は「伊勢神宮式年遷宮の反動減を見込んでいたが、ユニバーサルスタジオジャパン効果など観光需要が予想以上に強かった」(JR東海)

在来線もインバウンドを含め、観光需要が牽引した。このほか「都市圏を中心に雇用環境が改善して、定期券利用者が増えたとみられる」(JR西日本)。

鉄道会社は巨大な“装置産業”である。鉄道路線網というインフラを維持するには巨額の費用が必要となるため、当初は利益が出にくい構造になっているが、いったん損益分岐点を超えてしまえば、列車の増発にはそれほどのコストはかからない。収入増加分がほぼそのまま利益に直結するといってもよい。

北陸新幹線の効果は絶大

2015年度も、JR3社は過去最高経常益を更新する計画だ。鉄道、非鉄道の両事業ともに伸びると想定している。

まず鉄道事業を見てみると、JR東日本と西日本にとっては、なんといっても北陸新幹線の金沢延伸効果が大きい。

北陸新幹線は「鉄道建設・運輸施設整備支援機構」が、線路などの施設を建設、保有する整備新幹線である。このため、新規開業分についてJR東日本と西日本は、線路使用料を同機構に支払う。使用料はJR側の損益がゼロになるように設定されるが、使用料算出に用いた想定収入を、実際の収入が上回れば、その分はJRの利益になる。

JR西日本によれば、北陸新幹線の開業から1カ月の利用者は、在来線時代の2.7倍で、当初見通しの2.2倍を上回った。

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