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最低賃金「1000円到達」次の目標は7年後に1370円

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「最低賃金1000円到達」で満足していてはいけないといいます(撮影:尾形文繁)
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オックスフォード大学で日本学を専攻、ゴールドマン・サックスで日本経済の「伝説のアナリスト」として名をはせたデービッド・アトキンソン氏。
退職後も日本経済の研究を続け、日本を救う数々の提言を行ってきた彼の新刊『給料の上げ方――日本人みんなで豊かになる』が上梓された。
「いまの日本の給料は、日本人のまじめさや能力にふさわしい水準ではありません。そんな低水準の給料でもガマンして働いている、その『ガマン』によって、いまの日本経済のシステムは成り立っています。でも、そんなのは絶対におかしい」
そう語るアトキンソン氏に、日本人「みんな」の給料を上げるために必要なことを解説してもらう。

最低賃金引き上げは失業も倒産も増やさなかった

岸田首相は、政府と経済界、そして労働団体の代表者による「政労使」の会議の場で、最低賃金の全国加重平均を2022年の961円から、2023年は1000円へ上げる目標を明示し、協力を求めました。

『給料の上げ方――日本人みんなで豊かになる』(東洋経済新報社)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

この最低賃金1000円という目標は、もともとは安倍政権下の2015年11月24日に開かれた経済財政諮問会議で、安倍首相から提起されたものです。

当時の最低賃金の全国平均は798円だったのですが、毎年約3%ずつ引き上げ、将来的に1000円にするよう要請されました。

この要請に応えるかのように、コロナ禍に見舞われた2020年を除き、最低賃金は年々約3%ずつ上昇してきました。仮に、今年2023年に1000円になると、前年比の引き上げ幅は4.1%になります。

2023年に1000円になると、安倍政権以降、最低賃金は金額にして251円、1.34倍に上昇することになります。1990年と比べると、最低賃金は484円も上がって、1.9倍になります。

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【倒産は増えず、働く人は増えている】

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