ーー現在の社外取締役は独立性に問題があると主張していますが、ツルハHDはそうした事実は全くないと反論しています。それでも経営陣の入れ替えが必要ですか。
必要だ。現在の経営陣は、業界の専門家でもないから最適な人材ではないだろう。社外取締役は決して独立しているとは思えないし、ガバナンスを理解しているとも言えない。
社外取締役には「3.0のレベル」の人材が必要だということを提唱したい。つまり業界の専門知識があり適切な助言を行うことができ、経営に対して説明責任を追及できるメンバーがそろう必要がある。現状はこの条件を満たしていない。
ーー会長職の撤廃も挙げていますが、ツルハ本体の求心力が低下するなど、デメリットはありませんか。
真に独立した取締役がいる企業のほうが、業績においてより良い結果を出していることは、日本でも海外でも実際にデータに表れている。そうでないと証明できるデータがあるなら、ぜひ見せていただきたい。
現にツルハHDを見ると、平均以下のパフォーマンスだと言わざるを得ない。また、われわれが要求しているのは、鶴羽順社長の父親である鶴羽樹氏が会長として監督する構造の変更であって、鶴羽樹氏を取締役から解任することを指しているわけではないことは、ご承知いただきたい。
オアシスが描く株主提案後のビジョンは
ーードラッグストア業界内での経営統合も必要とのことですが、具体的にはどんな企業がツルハHDの相手先になるべきとみますか。
小規模な企業との合併はもうやりつくしているだろう。そのため、より大きな企業と統合するべきだ。さらには生鮮食品やプライベートブランドなど、ツルハHDの助けになる分野に強い企業が望ましい。
業界では再編が進んでいくため、その波に先んじて動く主導者になるべきだ。創業家独自のエンパイア(帝国)を作り、経営統合等の機会を阻害するべきではない。企業として規模を拡大して、勝者になるべきだ。
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