エヴァで「聖地」になった天竜浜名湖鉄道の今後 遠州鉄道とコラボ、ラッピング列車貸し切りも

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ちなみに、天竜浜名湖鉄道では車両の貸し切りができる。そのなかで、アニメラッピング車両の貸し切りも、「2023年4月1日から解禁しております」と話す。

条件が整えば、貸し切りでエヴァンゲリオンラッピング車両を運行してもらえる。ファンにとっては、大変貴重な思い出になるだろう。

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同社は、エヴァンゲリオンはもちろん、アニメ「ゆるキャン△」、NHK大河ドラマ「どうする家康」などのラッピング車両が多く運行している。「この機会に沿線の施設や企業と、地域発展のツールとして鉄道をご活用いただけるよう協力して取り組んでおります」と話していた。

また沿線の利用者からは、「いろいろなラッピング車両があり、いつも違うデザインを見ることができて、次に何が来るか楽しみ」との声が、多いそうだ。

「聖地巡礼」が旅行の行程に

アニメと鉄道は深いつながりがあり、鉄道事業者の社員の間でも、自身の勤める鉄道が舞台になったことがきっかけで、そのアニメのファンになったということも少なくない。

「シン・エヴァンゲリオン劇場版」の興行収入は100億円を突破し、その影響も相まって、鉄道とのコラボイベントは大成功をおさめ、以降もたびたび開催されている。さらにはオリジナルコラボグッズなども登場し、継続的な収益となっている。このように、鉄道ファンとアニメファンを取り込むことによって、鉄道事業の増収や観光への勧誘を促すことができる。

また、日本のアニメは世界中から認知されている、ある意味1つの象徴ともいえ、訪日外国人も、アニメの舞台となった場所をめぐる「聖地巡礼」を、旅行行程に組み込むこともある。今後のアニメ作品でも、どこの地域、どこの鉄道が登場するのか、今から楽しみである。

渡部 史絵 鉄道ジャーナリスト

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わたなべ・しえ / Shie Watanabe

2006年から活動。月刊誌「鉄道ファン」や「東洋経済オンライン」の連載をはじめ、書籍や新聞・テレビやラジオ等で鉄道の有用性や魅力を発信中。著書は多数あり『鉄道写真 ここで撮ってもいいですか』(オーム社)『鉄道なんでも日本初!』(天夢人)『超! 探求読本 誰も書かなかった東武鉄道』(河出書房新社)『地下鉄の駅はものすごい』(平凡社)『電車の進歩細見』(交通新聞社)『譲渡された鉄道車両』(東京堂出版)ほか。国土交通省・行政や大学、鉄道事業者にて講演活動等も多く行う。

 

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