また、アバターを介したメタバース内での活動は、外観によるパーソナリティの表現を伴うことから、装飾品市場も拡大していくだろう。
パーソナリティを表現するにあたって、自分自身の外観はその最大の表現手段の1つである。そのため、アバターの自己に対して、人々は、自身が発信する内容だけでなく、その外観にも強くこだわるようになっていくだろう。アバターを用いたパーソナリティの表現は、より現実世界に近づくのではないか。
ルイ・ヴィトンやグッチもメタバースに参入
このような世界が訪れた際に、特に影響が予想されるのは、ファッション性を売りにした商品を扱う事業者やハイブランド事業者であろう。着心地の機能性に強みを持つ衣料品や、スキンケアを目的とした基礎化粧品などは、メタバース上での活動が広がってもなお、消費者からの需要は維持されると考えられる。
ただし、外観や印象を変化させることが目的の商品は、パーソナリティの表現の場が移り変わることによって、現実世界での需要が減少し得ると考えられる。
すでに、ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)やグッチ(GUCCI)のような一部のハイブランド事業者がデジタル市場に参入する動きをみせているように、こうした事業者は、自身のブランド力やトレンドを創り出す力をデジタル装飾品市場でも維持すべく、メタバース市場への早期参入を十分に検討する必要がある。
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