会社に新卒(22歳)で入社して、定年(60歳)まで働いたときに取得できる総額である「生涯給料」の最新結果をまとめた『生涯給料が高い「全国トップ500社」ランキング』には多くの反響が寄せられた。本記事では引き続き東京都に本社を置く企業に限定してランキングをまとめる。
対象としたのは『会社四季報』に掲載している上場企業約3700社のうち、単体の従業員数が10人に満たない場合や、平均賃金の発表がない企業などを除いた1683社。
各社直近の有価証券報告書の公開データと、厚生労働省が調査・公表している「令和3年賃金構造基本統計調査」の5歳刻み賃金額(所定内給与+賞与)から業種分類ごとに賃金カーブを算出し、それを各企業の平均年収と年齢に当てはめて試算した。あくまで理論的に割り出した推計値ながら、一定の目安となるはずだ。
グループ企業については、連結ベースの年収を算出するのがベストだが、基データとして使用している有価証券報告書のデータが提出会社のものであるため、単体の年収数字となっている。
なお、本社の中枢機能を担う社員しかいないケースの多い、年収が製造現場などの実態より上振れる傾向にある純粋持ち株会社も一部除いた。従業員数、年収、年齢で欠落データがある企業も一部除外している。また、ランキング表内で社名末尾に「*」のある会社は主要子会社のデータを採用している。
M&Aキャピタルパートナーズがトップ
1位はM&Aキャピタルパートナーズの11億2393万円。M&Aの仲介を主要業務とする同社は全国版でもトップだった。理論上の試算値にはすぎないものの、2位は不動産賃貸と売買を事業の柱とするヒューリック(6億7317万円)、3位は三井物産(5億7149万円)となった。
総合商社は三井物産のほかに、三菱商事と丸紅、住友商事が10位までにランクイン。こうした待遇面での魅力も、就職人気の高さにつながっている。
対象企業の平均生涯給料は2億3950万円。生涯給料は2億円が1つの目安といわれるが、それよりも5割以上高い3億円を超える会社は188社となっている。