｢スマホを年中買い替える人｣に欠けている視点 ｢フェアフォン｣が示す環境に優しい選択肢

フェアフォンは簡単に分解できた。プラスチックのカバーを外すと、カメラ、バッテリー、スピーカーなどの部品が現れた。それらは普通のネジで固定されており、ドライバーですぐに取り外すことができた。すべての部品を取り外すのに5分もかからず、それと同じぐらいの時間で再び組み立てることができた。

フェアフォンを分解してみて自信がついた。これなら修理や、新しいカメラやバッテリーに交換するといった基本的なメンテナンスが必要になっても数分で、しかもそれほどお金をかけずにできる（フェアフォンの場合、新品バッテリーは30ドル、新品カメラは80ドルだ）。

iPhoneの分解は悪夢のよう

これに対し、iPhoneの分解は悪夢のようだった。

以前のテストでiPhoneを分解したときには、特殊なドライバーで専用のネジを外し、筐体を貼り合わせている接着剤を溶かさなければならなかった。バッテリーの取り外しには、ピンセットでバッテリーの下にある細長い接着シールを引っ張る必要があった。最終的にバッテリーは交換できたものの、途中で画面を壊してしまい、それを交換するのにざっと300ドルもかかった。

フェアフォンのプラスチックカバーは見栄えが良くないし、硬い所に落としたら外れてしまいそうだ。それでも、アップルやサムスンの携帯を落として背面のガラスが粉々になり、修理（あるいは交換）に何百ドルという大金をはたく羽目になったとしたら、それこそ笑うに笑えない。

フェアフォンの使い勝手に特筆すべきものはない。OSはバニラ・アンドロイドで、グーグルのアプリやソフトウェアをPlayストアからダウンロードできる。

ただ、フェアフォンのエバ・ガウウェンスCEOは、できるだけ長くOSをアップデートできるようにしていく、と述べている。こうしたアップデートはスマホを最新のサイバー攻撃やマルウェアから守るのに欠かせない。OSをアップデートすれば、最新のアプリも使えるようになる。