上司が後輩に「謙遜」しすぎてはいけない根本理由 若手に嫌われる上司が言っている余計な一言

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3 ✎ 4
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
話題
× 「最近、何がはやってるの?」と話題を振る
〇 「最近、困ってるんだけど……」と悩み相談をする

「今、若い子たちの間では何がはやってるの?」

「最近、気になるニュース、あった?」

「部署に不満とかない? 何でも言ってよね」

部下・後輩・年下との話のネタとして、「はやってるモノ」「気になるニュース」を振る人がいます。

相手と距離を縮めたい、ちょうどいい雑談をしたい、でも共通の話題もないし、若い子のはやりも知っておきたい。よしよしこれで一石二鳥……。ですが、これは不正解です。

「若い子」「世代」というおおざっぱなくくりの話題や、「ニュースや時事ネタ」のような身近ではない話題を、唐突に振ったところで話はつるつるとすべるばかり。双方の心理的距離はいっこうに縮まりません。

そこで「やばい……」と焦って、今度はいきなり「職場の悩み・不満」を聞き出そうとしても、距離は依然として遠いままなので、もちろん本音が聞けるわけがありません。

どちらも、「どうでしょうねえ……」「なんだろうなあ……」と、答えづらいことこのうえありません。

「軽い悩み」を用意しておく

部下・後輩・年下と雑談を通じて心理的距離を縮めたいとき、「ちょっとした自分の悩み」を話すのが正解です。

「ちょっと聞いてくれる? 最近、娘にこんなこと言われてさ……」

「詳しかったら教えてほしいんだけど、ネトフリとアマプラってどっちがいいの?」

「先月、『5年目研修』で言われたことが意味不明でさ〜」

部下 後輩 年下との話し方 (五百田達成の話し方シリーズ)
『部下 後輩 年下との話し方』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

相談するのは軽い悩みにします。受け止めきれない重い話題は避けましょう。「下」に話せるぐらいのちょうどいい悩みを、日頃からいくつか用意しておくのもいいでしょう。

相手としてみれば、「あんまり気にしなくていいと思いますよ」「それは何を観たいかによりますね〜」「わー、それは意味不明ですね!」と気楽に答えられますし、「偉ぶらない人」「気さくで飾らない人」という印象も与えられます。

実は、この「悩み相談をする」は、部下・後輩・年下が上司・先輩・年上と雑談するときの定番テクニック。適度に自己開示できるし、相談されたほうは気持ちよくアドバイスできる、という仕組みです。使える手法は、そっくりそのまま拝借しましょう。

「下から上に相談」の場合と違って「いつまでもアドバイスが止まらない」という地獄絵図は生じにくいので(笑)、お互いにとってちょうどいい雑談が展開できます。

ポイント:悩み相談で、相手との距離を縮める
五百田 達成 作家、心理カウンセラー

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

いおた たつなり / Tatsunari Iota

米国CCE,Inc.認定 GCDFキャリアカウンセラー、株式会社 五百田達成事務所代表。35万部を突破した察しない男 説明しない女シリーズ、『不機嫌な長男・長女 無責任な末っ子たち』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など著書多数。東京大学教養学部卒業後、角川書店、博報堂、博報堂生活総合研究所を経て独立。「コミュニケーション心理」「職場の人間関係」を主なテーマに執筆や講演を行う。

 

 

 

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事