コロナ禍で1年延期された26回目のCOPが英グラスゴーで開催された。本稿執筆時点では会議半ばだが、筆者の問題意識をまとめてみた。
今ではCOPといえば世界的な気候変動会議の略称だと知られるようになったが、発端は世界が地球温暖化問題の重大性を認識し始めた頃、1992年6月にブラジルのリオで開催された地球サミットである。その場でUNFCCC(国連気候変動枠組み条約)が採択されて「締結国会議」(Conference Of the Parties、略称COP)が95年ベルリンを第1回として始まった。
97年の第3回京都会議では法的拘束力のある排出削減義務を先進国にだけ課したことなどから離脱する国が続出、失敗した経緯がある。2015年の第21回パリ会議では参加したすべての国が地球の平均気温上昇幅を産業革命前から摂氏2度以内に抑制することで合意、自主的な国別削減目標(NDC)を設ける流れができた。今回の第26回グラスゴー会議はその目標を強化し、積み残した課題を議論するのが主な目的であった。
世界各国が気温上昇を抑制することで一致したのは温暖化阻止に向けて大きな前進だったが、パリ会議から6年経った今回は逆風も吹く。
米国でトランプ政権が倒れ気候変動対策に前向きなバイデン政権が誕生したが、早くもバージニア州知事選挙で民主党の現職が共和党候補に敗れるなど、中間選挙を1年後に控えて、現政権の足元は揺らいでいる。米国と並ぶ大量排出国の中国だが、今回の会議に習近平主席の姿はなかった。米中に次ぐ大量排出国のインドも、遅ればせながら今回会議で、「70年カーボンニュートラル宣言」をするという消極姿勢だ。
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