COP26(国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議)が閉幕した。グレタ・トゥンベリさんは同会議を、「明白な失敗」だと酷評した。筆者から見ても、市場メカニズム(カーボンプライシングやカーボンクレジット)の導入および年間1000億ドルの新興国向け拠出金については合意に至らず、これといって目新しい展開がなかったことは確かだ。
また、地球全体の気候変動対策は、CO2(二酸化炭素)排出量の多い中国が真剣に取り組まなければ、中途半端に終わりかねない。しかし中国は、2060年という脱炭素のメドを変えず、消極的な関与にとどまった印象が拭えない。それどころか「中国に発注したことによる(気候変動の)リスクは先進国が負え」ともコメントし、簡単には先進国の物差しには従わない意志を示す。習近平氏の出席がかなわなかったのも盛り上がりに欠けた。
COP26の終盤に、米中は気候変動で共同宣言を採択したが、メタン排出減などで協力することを決定しただけで、具体策はなし。協調姿勢を演出しただけとのそしりも免れない。
こうなると、中国は気候変動対策に消極的、との見方が広がる。バイデン米大統領も中国を名指しで糾弾した。しかし、はたしてそうだろうか。中国は成長戦略として気候変動対策に取り組むという狙いを外していない。以下の3点からそれは明白だ。
両にらみで実利を狙う
第1に、中国はCOP26の前に気候変動対策のロードマップを公表し、それなりの対応を示した。低炭素のグリーンエネルギーに移行、エネルギー効率を向上させるほか、炭素吸収源(森林)などの強化・拡大を目指す。厳格な管理体制を設け、新規プロジェクトの石炭消費については最新の国際基準を満たすものに限定する。CCUS(CO2回収・有効利用・貯蔵)への投資が進むものと解釈できる。
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