[解決のポイント]
・外部専門家の活用
・管理会社の監督
「管理組合の理事の仕事は年間100時間にもなる。私も最低1日1時間ほどを取られる。ボランティアの仕事としては限界に来ている」
都内の大規模マンションのある理事はため息をつく。マンションの規模が大きくなり、老朽化が進むほど管理組合が抱える案件は複雑化し、役員の負担は増えるばかりだ。しかし、住人の高齢化もあり役員のなり手が見つからず、理事の仕事は一部の人に頼りきりになりがちだ。
「後継をどうするかは最大の問題。次の理事長は外部プロへの委託を模索する」。そう話すのは、「白金タワー」(東京都港区)管理組合法人の理事長、星野芳昭さん。本業である企業や自治体のコンサルタントの傍ら2011年から理事長を続け、共用施設への訪問看護ステーションの誘致やゲストルーム改装による外部貸し出し推進など管理組合改革を進めてきた。
「所有と経営」分離の発想
改革を断行する同管理組合法人は外部専門家の活用に積極的だ。
15年には管理組合の監査を行う監事2人を外部から招聘。今年6月には公認内部監査人3人で構成する監事会も設置された。
「(前期の)管理組合の年間収入は2億円を超え、資産は20億円規模になる。この規模になるとガバナンスが極めて重要になる」と星野さんは話す。
今年3月には、1級施工管理技士を雇用契約に近い形でアドバイザーに据えた。「管理会社の言いなりに修繕範囲を広げず、適正なコストでの『適正修繕』を実現するためだ」と修繕担当の横山龍彦理事は言う。
改革の総仕上げが、後継者に「プロ理事長」を据えることだ。「規模が大きくなり、課題も複雑化するこれからのマンション運営は、所有と経営を分離する発想が必要だ。持続的に資産価値の維持・向上を図るには、プロの経営者が必要になる」(星野さん)。
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