DX(デジタルトランスフォーメーション)というビジネス用語が、すっかりはやり言葉になり、多くの企業がデジタル化への対応を迫られている。その際には、単なる技術導入だけではなく、組織の変革も併せて進める必要があるというのは、多くの識者も主張しているとおりだ。
自動車産業とIT企業との提携など、今までは考えもしなかった産業分野との連携を考える必要性が生じてきているし、想定もしていなかった新分野への進出も検討しなければならなくなってきている。何よりも、既存の組織内においても部門間連携や、間接部門の共通化、組織のフラット化など、従来なかった大胆な組織改革の必要性が叫ばれるようになっている。
どうしても縦割りの構造になりがちな組織において、いかに横展開を進め、技術導入と併せてどう組織の活性化を図っていくかは、大きな課題だ。
それについては、組織のトップマネジメントの果たすべき役割が大きいことは言うまでもない。組織改革には、どうしてもある程度の痛みが伴いがちだ。したがって、それを乗り越えるためには「何のために行う、どのような方向を目指す組織改革なのか」を、従業員に納得感を与える形で提示する必要がある。
それに加えて、組織を新しく組み替えていくうえでは、異部門間、異分野間でうまく連携が取れる、いわば「ツナグ」人材の育成が急務だ。
日本企業においては、どうしても縦割りの組織構造の中で、自分の所属する部門のことだけを想定した意思決定がなされがちで、そのための能力が育成されていく。専門性が求められる業務においても、その縦割りの中で、専門性が深められる構造になりがちだ。
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