貧富の格差を解消する「共同富裕」の政策が中国で注目を集めている。富裕層が寄付や慈善活動を行う基盤をつくれるか。『財新周刊』8月23日号の社論ではこのテーマについて論じている。
「3次分配」というあまりなじみのない言葉が、急速に中国の大衆の注目を集めている。8月17日、習近平国家主席は中央財経委員会第10回会議を招集し、共同富裕問題に焦点を当てた。
会議では、「1次分配、再分配、および3次分配の調整のための基本的な制度的取り決めを構築する」ことが明確に提案された。また、「高所得者と企業がより社会に報いること」も連日注目を集める話題となっている。
3次分配とは一般的に、寄付や慈善活動、ボランティアなどの手段を通じて貧困者層をサポートすることを指す。中国では改革開放以来、人々の収入は大幅に増加し、生活環境も改善されている。しかし、複雑な経済社会が原因となり、各階層間の収入の格差は拡大し、ジニ係数は依然として高く、それらが中国の持続的な発展に影響を及ぼす問題となっている。
その突破口は、中所得者層の割合や低所得者層の収入を増やし、高所得者の収入を調整することで、中間が大きく両端の小さいオリーブ型の分配構造を形成することにある。
3次分配はあくまで1次分配と再分配の補填であり、3回の分配の間にはその効果が弱まる現象が存在する。しかし、富に対する積極的な価値観と社会の平等性を構築するうえで3次分配は特別な役割を持っており、注目に値する政策でもあるのだ。
中国の経済社会は、すでに3次分配の効果が発揮される時期に来ている。少し前では四川大地震(2008年)、最近では河南省の水害(今年7月)がそのいい例だ。ただし、寄付の総額にしろそのGDP(国内総生産)における比率にしろ、先進国と中国の間には大きな開きがある。
この記事は会員限定です
残り 595文字
