ベンチャー企業を志望する人は増えているのだろうか。
就活サイト・キャリタス就活を運営するディスコは、就活学生にベンチャー企業への就職関心度を聞いている。来年就職する2022年卒生のうち、「ベンチャー企業にとても関心がある」学生は4.9%。「ある程度関心がある」学生を含めても27.2%にとどまる。この傾向はここ数年ずっと変わらない。「コロナ禍で安定志向のほうが強い。ベンチャー志望の学生が増えている印象はない」(人材サービス会社の人材担当者)。新卒ではベンチャー志望は一部の学生にとどまっているのが実情だ。

しかし、中途採用の転職市場を見ると様相は異なる。今、有名大手企業からベンチャー企業に転職するケースが相次いでいるのだ。
「ベンチャー企業への転職希望者は増えている。大手では総合商社や金融機関もそうだが、コンサルティング会社や監査法人から転職する人が目立つようになった」(リクルートHRエージェントディビジョンの藤坂拓コンサルタント)。これまでベンチャー企業を選択肢に入れていなかったような人が、コロナ禍を契機に時間が生まれキャリアを見直すようになった。年齢層も、若い人だけでなく「40代前半で飛び込みたい人も増えている」(藤坂氏)という。
1000万円超のオファー
志望者増の背景には、ベンチャー企業側の変化もある。資金流入で人材に対する考え方も変わったからだ。ここ数年、ベンチャー企業への投資が盛んで、1社当たりの資金調達額が膨らんでいる。潤沢な資金は、人材投資にも割り当てられるようになった。
「創業5年、30人程度の規模の会社で、CXO(各部門の最高責任者)級でなくても年収1200万〜1500万円を用意するケースが生まれている」(藤坂氏)。全体の給与水準も上がっており、事業が軌道に乗り始めるシリーズBクラスのベンチャー企業を中心に、部長や専門性の高いエキスパート職であれば1000万円以上の高い報酬を普通に提示しているという。
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