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「ESGの対応いかんで市場の企業選別が進む」 GPIFが進める「ESG投資」|GPIF 投資戦略部次長 塩村賢史

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運用資産177兆円(2020年12月末)という世界最大級の年金基金、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)。ESG投資に関する取り組み姿勢や今後の課題について、投資戦略担当の塩村賢史氏に聞いた。
投資戦略部次長 チーフ・ストラテジスト 兼 市場運用部次長 ESGチームヘッド 塩村賢史(しおむら・けんじ)2001年東京大学大学院経済学研究科修士課程修了。大和証券を経て16年GPIF入職。21年4月から現職。

──ESG投資の考え方は。

ESG投資の運用資産規模は、20年3月末で国内外5つのESG指数に基づくパッシブ運用で5.7兆円、同12月末に2つの指数で1.3兆円が加わった。GPIFはユニバーサルオーナー(巨額資産を持つ長期投資家)。マーケット全体の持続可能性を向上させる観点からESG投資を実施している。ESG指数に基づく運用も、長期的にはリスク調整後のリターンの改善を期待している。

──SDGsとの関係ではどんな立ち位置でしょうか。

われわれの運用目的はもっぱら被保険者の経済的利益のためが大前提。あくまで投資リターンの獲得が第1の目的であり、SDGsの17の目標にどう貢献するかという目的での投資はしていない。ESG投資を通じてSDGsの目標達成につながればいいとの認識だ。

──ESGを促進する投資手法は。

主に3つのルート。1つはESG指数によるパッシブ運用。組み入れの明確なルールや評価手法も開示しているので、企業がどのようなことをすればESG評価が上がるかを理解してもらえる。2つ目はスチュワードシップ(受託責任)活動を通じたESGの促進。3つ目は運用会社にESGを含めた投資先選択を要望している。

情報開示の質的な向上を

──ESG投資において外形的基準だけで判断していいのですか。

まずはESGの重要さを企業にわかってもらうことが大切で、そのためにはある程度ルール化したものが必要。だが、必要な情報が十分開示されてはいない。それを改善するうえでパッシブ運用は有用だ。経営資源の配分やどんな優先順位で経営を執行しているかなど企業が質的に十分な情報開示ができるようになれば、ESG投資をアクティブ運用に反映できる。

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