今、投資信託の世界で注目されているファンドがある。
アセットマネジメントOneが、2020年7月に新規設定した「グローバルESGハイクオリティ成長株式ファンド」。愛称・未来の世界(ESG)だ。「ESG課題への取り組みに優れ、財務内容が良好で、外部環境変化の影響を受けにくい企業」を組み入れる方針で、保有資産の上位には、マスターカードやアマゾン、ウーバーといった米国の成長株が並ぶ。
3833億円という当初設定額は、00年以降では「ノムラ日本株戦略ファンド」(同7898億円)に次ぐ水準。月間ベースでは一貫して資金流入が続く。今年2月には1兆円を突破し、6月18日時点の純資産総額は1兆0984億円に達している。
拡大の背景には、同ファンドの販売金融機関であるみずほ証券、みずほ銀行、みずほ信託銀行という、みずほフィナンシャルグループの営業力がある。短期間でこれだけの資金を集める力は、今のインターネット金融機関にはない。マンパワーを駆使した、対面営業型のメガバンクだからできることだろう。
テーマを焼き直しただけ
ファンド名にESGを含む投資信託も増えており、4月末時点で国内株式型が10本、外国株式型が5本の合計15本が設定・運用されている。設定年を見ると、17年までは4本しかなかったが、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が年金運用にESGインデックスを導入すると発表してから急増、18年以降は毎年2〜4本設定されている。
ただ、このブームが個人投資家にまで及んでいるとはいい切れない。「未来の世界(ESG)」以外のESGファンドの純資産総額は、その10分の1以下。投資信託会社や金融機関が注目しているだけという見方が正しいだろう。
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